2022年 旅の空白、正月の散歩
旅が好きです。
さまざまな景色や食べ物、文化に触れる楽しさ、非日常に身を置く心地よさを求めて旅に出るのですが、最近それ以外の副産物が自分にとって大切な効果をもたらしているんだと気付きました。
それは、選択肢が減ること。
旅は持ち物が制限されます。
環境も自宅に比べれば不便になります。
家だったらアレやろうコレしなきゃと気持ちが忙しくなる。
でも旅に出てしまえば、できることは限られてきます。
やることが少ない環境に身を置くと、頭がスッキリとして、余計な悩みが吹っ飛びます。
だっていまそれはできないんだもの。だからやらなくていいの。
旅の中のバスや飛行機の移動時間が好きです。
目的地に着くまで見るものもない、ネットも場合によっては繋がらない。
手元は揺れて暗くて、思索に耽るしかすることがない。
そんな、やることがない空白の時間が私には大事なのです。
頭と体がゆるんできて、とても安らぐ時間なのです。
この2年、コロナ禍でろくに旅ができませんでした。
空白時間を取ることができず、そんな日々に不満が爆発して一人でホテルを取って泊まりに行ったこともありました。
今年こそはと思っていましたが、オミクロンの出現でそれもどうなることやら。
今年の運勢占いを見ていたら、
「手ぶらで星空をみる時間を持ちましょう」
ほう、これはまさに私の旅における空白時間ではないか?
そうだ、手ぶらで散歩に行けば似た効果が得られるかも、と歩いてみたらそうこれこれ。
いろんな考えが浮かんで消えて流れて、よい時間になりました。