熊田千佳慕展をみに銀座に出てまいりました。
面相筆の毛先にわずかに含ませた絵の具で点を打つように、少しずつ少しずつ描かれる作品は、完成まで数年を要することもあるそうです。
作品は、細密画だから神経質なかんじがあるかと思いきや、むしろやわらかく、小さな生き物への興味と愛にあふれていました。
描きあがった絵は、それを描かせてくださった神様へのレポートなのです。
壁に貼られた千佳慕さんの言葉が印象に残りました。
千佳慕さんはこの展覧会の会期中、先週亡くなられました。
99歳でした。
熊田千佳慕展
松屋銀座で24日までです。