AtelierMina’s blog

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版画(ドライポイント)に挑戦中!

今、私のバイト先である子供造形教室では、ドライポイント技法による版画に挑戦中です。
この教室では数年前にも、エッチング技法の版画をやったことがあるので、そのときから通っている子供たちは二度目の版画になります。
実はわたしはドライポイント版画は初めて。
大学では油絵科にいまして、教職課程を受講したので彫刻、デザインも学びましたが、版画は経験がありません。


今日は、普段は某美術専門学校の学長をしているためほとんど教室にはいないオヤジ先生が、こどもたちに版画の講義をしてくださいました。
貴重ですよ、こどもたち!
でもちょっと話が長くて難しかったかな?

まず、版画の種類から。(ここからオヤジ先生の講義の受け売り+ネット検索)

版画には四つの技法があります。

1. 凸版
2. 凹版
3. 平版
4. 孔版


1. 凸版
  とっぱんです。木版など。
  削ったところが白くなり、残したところにインクが乗ります。

2. 凹版
  おうはん。ドライポイント、エングレービング、エッチング、アクアチントメゾチント。
  削ったところにインクが乗り、残したところが白くなります。

3. 平版
  へいはん。リトグラフ
  油が水をはじく原理を利用してうんたらかんたら。よくわかりません。

4. 孔版
  こうはん。シルクスクリーンプリントゴッコ
  細かい網の目が開いてるところはインクを通し、ふさがっているところは白くなります。


今回使う技法はドライポイント。
凹版技法全体をエッチングというときもあるようですが、細かく分けると、


ドライポイント:金属板を釘やニードルで引っかいてへこませて溝をつくる

エングレービング:金属板を三角刀のような彫刻等で削って溝をつくる

エッチング:銅版を防食剤でコーティングしてからニードルで引っかき、酸で腐食させて溝をつくる

アクアチント:銅版に防食剤を粉末にしてふりかける量によって腐食をコントロールしてぼかしやにじみを表現する

メゾチント:金属板全体をざらつかせてから、白くしたい部分のざらつきを削って平面をつくっていく(?よくわかりませんね。ものすごく手間がかかるらしいです)



ドライポイントは、ニードルで金属板に直接描く様にして版を作ることができるのでこどもたちにも容易です。
しかし、エングレービングと違って金属板をへこませているだけなので、版を重ねると凹凸が甘くなり、版がだめになってきます。
そのため、大量に印刷するものには向きません。
紙幣の印刷などにはエングレービングが用いられているそうです。


さて、このようにして作った版を、プレス機で刷っていきます。

インクは専用インクで。
丸い缶にはいって靴墨のようでした。
これをパレットナイフでちょいととりだし、ガラス板の上でローラーにまんべんなくつけます。
つぎにストーブに近づけるなどして暖めた金属板にローラーでインクをのせます。

乗せたら今度はインクを寒冷紗(かんれいしゃ)でふきとります。
寒冷紗は網目のあらい固いガーゼみたいなものです。
これで金属板の溝に入ったインクはふき取らないように、溝以外の面のインクをきれいにふき取っていきます。
細かくくるくると回すように布を動かすのがコツ。

ふき取ったら、水を塗って一日置いた湿った版画専用紙を用意。
プレス機の上にまず金属板をインク面を上にしておきます。
その上に位置をよくみながら湿らせた紙を乗せます。
うえからフェルト布をかぶせます。
プレス機のハンドルを一定のスピードで止まらずに回します。
紙と版が、金属のローラーに挟まれて、溝のインクが紙に定着します。

できあがり。

すり終わったら一回ずつ版を灯油などで綺麗にふきます。
このときは寒冷紗ではなく目の細かいウエスなどで。
刷り上った作品は乾かしておきましょう。

今日はこどもたちの作品、刷るところまではいきませんでした。
スタッフも作品を作っていいと言われているので、わくわく!
植物画を描こうとおもっています。
上手く出来たら個展でも展示したいなあ。

今週あと二回バイトがあるので、そのときプレス機の写真など撮ってきてアップします。
とりいそぎ、わすれないうちにやり方をメモしてみました!
ふう!